AI事務部 バックオフィスから始めるAI導入

朝の15分で事務が終わる状態を、どう作ったか

2026-08-13

朝、パソコンを開くと、昨日の日報と今日のタスク一覧がもう出来上がっています。

私がやるのは、それを読んで、間違いを直して、今日の順番を決めることだけです。だいたい15分で終わります。

先に断っておくと、会社の事務が全部15分で終わるという話ではないです。請求書の処理も経理の入力も、それはそれで別にあります。

ここで書くのは、朝イチにやっていた「記録と段取りの事務」──日報を書く、タスクを整理する、今日の予定を確認する──が15分になった、という話です。

ただ、この部分が朝一番に終わっていると、その日の残りが全然違うんですよね。

朝7時に、AIが先に働いている

うちの朝は、私が起きる前に始まっています。

毎朝7時、AIが自動でレポートを作って、社内のチャット(うちはDiscordを使っています)に投稿してくれます。中身は4つです。

  1. 昨日の作業ログ ── 何時から何時まで何をしていたか、時間帯別の内訳つき
  2. 今日のタスク一覧 ── 締め切りが近い順に並んだもの
  3. 発信のネタ ── 昨日の仕事の中から「これは記事にできそう」というものの拾い上げ
  4. 昨日試したことの記録 ── 新しいツールや設定を触った形跡があれば、その結果

あわせて、今週のカレンダーの予定とタスクを1枚にまとめた画面が、ブラウザで自動的に開きます。

ここまで、私は何もしていません。寝ています笑

私の15分の中身

7時のレポートを受けて、私がやることは3つです。

まず、作業ログの確認。AIが書いた昨日の記録を読んで、違うところがあれば「あ、それは打ち合わせじゃなくて経理作業」と一言直します。

ゼロから日報を書くのと、出来上がったものを直すのとでは、かかる時間が全く違います。ここまでで2〜3分です。

次に、タスクの順番決め。一覧はもう並んでいるので、私は「今日はこれとこれ」と決めるだけです。ここに5分くらい使います。

並べる作業と、順番を決める判断は別物で、私に残っているのは判断のほうだけなんですよね。

最後に、予定とリマインドの確認。今日の約束と、返信を待たせている相手がいないかを見ます。これも5分ほどで終わります。

合計すると15分です。以前は、日報を書くだけで20分、タスクの整理で15分と、朝の1時間近くがこの手の事務で消えていました。

どう作ったか。順番はこうでした

一度に作ったわけではなくて、数か月かけて1個ずつ足しました。順番に意味があったと思うので、そのまま書きます。

1. まず「記録」だけを自動にした

最初にやったのは、パソコンの作業記録を自動で残すことだけです。どのウィンドウをいつ開いていたかが、勝手にログとして溜まるようにしました。

この段階では、まだ何も楽になっていません。ただ、素材がないとAIは日報を書けないので、ここが最初でした。

手で日報を書きながら「材料は勝手に溜まっている」状態を先に作る、という順番です。

2. 溜まった記録を、AIに日報の形へ直させた

次に、そのログをAIに渡して「時間帯別の作業日報にして」と頼むようにしました。

ここで一度失敗しています。最初のうちは「昨日は資料作成と経理作業をしました」くらいの、ざっくりした要約が出てきていました。正直、それは読んでも使い道がないんですよね。

「10時13分から10時43分まで何をしていたか」まで出させるようにして、やっと確認する気になる日報になりました。

3. タスクと予定を、同じ場所に集めた

日報が自動になったあと、タスク一覧とカレンダーの予定を同じレポートに足しました。

別々の場所へ見に行っていたものが1か所に集まると、朝の「見て回る時間」が消えます。

4. 最後に、時刻を決めて全自動にした

仕上げに「毎朝7時に、頼まなくても勝手に届く」ようにしました。

実はここが一番つまずいたところで。自動で動かすと、AIが途中で「この操作をしていいですか?」と確認を求めて止まるんです。

私が席にいれば「いいよ」で済むのに、朝7時は寝ているので、誰も返事をしない。結果、レポートが届かない朝が何度かありました(あとは、同じレポートが2通届いた朝も笑)。

人がいる前提で組んだ仕組みは、人がいない時間には動かない。当たり前なんですけど、やってみるまで気づきませんでした。

今は「確認が要らない手順だけで完結する」形に組み直して、止まらなくなっています。

任せたのは作業で、残したのは判断です

工程を並べてみて分かるのは、AIに渡したのが「集める・並べる・整える」で、私に残ったのが「合っているか見る・順番を決める」だけ、ということです。

事務の仕事って、この2つが混ざったまま「朝のルーティン」と呼ばれていることが多いと思っています。

混ざったままだと1時間かかるけれど、分けてしまえば、判断だけなら15分で済む。バックオフィスの自動化は、結局この線引きの話なんだろうなと。

今日からできること

もし試すなら、明日の朝、最初の1時間にやった事務を時刻つきでメモしてみてください。3日分あれば十分です。

それを眺めて「これは読んで決めるだけにできそうだな」という項目に印をつける。印がついたところが、AIなり仕組みなりに渡せる候補です。

逆に印がつかなかったものは、あなたにしかできない判断なので、そこは残していい部分です。

道具を選ぶのは、その後で間に合います。

横浜はるか

この記事を書いた人

横浜はるか合同会社アークス 代表

事務歴20年以上。バックオフィス業務の改善と事務・経理代行の会社を経営しながら、企業向けAI研修や個人向けAI講座の講師もしています。自社の事務も、AIを使いながら日々整えています。

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